四ッ谷雑感

最近四ッ谷界隈に出没するのだが、やはり来たことの少ない町を歩くのは楽しい気持ちのするもので、ここ数日の妙にぽっかりとした陽気の中では、もはや足をとめるものもなく、ただひたすらにひとびと、あるいは建物なのか空なのか、そういったもの共の有り様動き様を楽しみ流し、気が付けばここは麹町、あるいは半蔵門、またあるいは市ヶ谷へとふらふらしてしまうのである。


ところで四ッ谷のアトレには喫煙所がある。屋内の。そこの腰掛けはレールであった。


四ッ谷駅のすぐ近く、地下に入ったところに船宿というこじんまりとした居酒屋があり、大将がひとりでランチ営業を回していた。比較的に大きめのテーブルが3つにカウンターが3席、木目や瓦の見える作りではあるが4組ほどの客が入れば次は待ってもらおうかというほどの規模である。名の通り魚を出すようで、とにかく昼に関しては、さっぱりあっけらかんとした海鮮丼ひとつである。どうということはない。不思議な強い存在感をもつ大将の見た目をだましてでてくる優しげな言葉とでも言えばわかるような海鮮丼である。今週だけで2回いきますた